2020年12月21日
クリスマスは くるみ割り人形
患者の来ない 束の間の休息
診察室の机上のパソコンに JBL のスピーカーをつないで 小さなボリュームでこの曲を流す
チャイコフスキー作曲のくるみ割り人形
この時期 ジョニはベートーベンの第九 合唱つき よりも 思い出が多い
第13曲 花のワルツ (Valse des fleurs)
を聴くと 中学の時代に一足飛びで戻る
だれもいなくなった放課後の中学の校庭 下校の合図に流れてくるのが この曲だった
淡いオレンジ色に満ちた 夕焼けの中の夢の世界
寂寞とした孤独感をかみしめながら花のワルツを耳にしていた
いまの荒んでしまった心に響くのは あのころの 将来への漠然とした不安、劣等感 甘さ 少しほろ苦かった思い
それらが この曲にふれると一気にあふれてくる
少年の日の夢は違った方向からある程度 達成されたかな とも思う
あのころは税務署もセックスもなかった笑
まだピュアで 世の中にある価値観の多様性など気づく由(よし) もなかった
年末を迎えて 大きい手術を希望する患者が来院 いそいで現実の世界にもどらなくちゃ
2020年01月29日
アシュケナージが引退
はじめてジョニがアシュケナージの音を聴いたのは 大学1年のとき
アンドレ・プレビン指揮 ロンドン交響楽団との ラフマニノフ ピアノ協奏曲2番
なんか きらきらしてるのに、 聴きやすいピアノだな と感じた
奥さんのほうが身長があって なんか微笑ましい
1955年の第5回ショパン国際ピアノコンクール第2位
このときの優勝はポーランドの新星アダム・ハラシェヴィチ
アシュケナージが優勝できなかったことに腹を立てた審査員のミケランジェリが退場したことは あまりにも有名
天才ミケランジェリの偏屈さとともに ミケランジェリ自身のもっとも有名なエピソードにもなってしまった
ジョニ自身の好みで言えば M.ポリーニとアシュケナージは 双璧をなすピアニスト
テンポや演奏法はそれぞれ対極を成し、興味深い
ショパンのピアノ練習曲全集では ポリーニのピアノは ッシュケナージよりも 全曲 半音 高い調律になっている
どーでもいいことだが ジョニ ポリーニの公演は東京で聴いた
アンコールで弾いた 黒鍵のエチュードのあまりの速さに度肝を抜かれた
あれから アシュケナージはしだいに ピアノを離れ オーケストラの指揮に向かってゆく
アシュケナージも82歳 年老いたなぁ
でも ホロビッツの 生涯2回目の来日公演は まさに82歳のときだったことを考えれば
アシュケナージの少し早い引退が惜しまれる
2018年01月17日
半年ぶりにピアノを弾いてみた
高校生のころは 国立大学医学部医学科か 東京芸大ピアノ科か 進学先に悩んだ時もあった
だが
半分 自慢気に 高校の音楽教師のエロじいに相談したら 一喝された
「音楽で身を立てていくなんて 至難の業
医師になって 趣味でピアノを弾いているのが おまえらしいさ」
まぁ そんなとおりの人生を歩んでしまったジョニ
確かに ピアノ科に進学した友人は 全員 生活にあえいでいる
自宅にポツンとおかれた ヤマハC−3 グランドピアノのなかでは 小型だが 音の出はよいとされている
20年以上前に 母が買ってくれた
ヤマハ本社の倉庫に3台並べてもらい ジョニが弾いてそのうちの1台を選んだ
なんか 底抜けに明るい、澄みきった高音を奏でたから
今でもそんなに音が崩れていないのは気のせいか
梶さんに電話して4年ぶりの調律しなくちゃ
ピアノが泣いてる
寒いリビングに明かりをつけて・・・
まずパッヘルベルのカノン ジョージウィンストンの採譜で
https://youtu.be/Sm9pn39ikMY
この楽譜はかなり出回っていて ジョニも この通りに弾いてる
後半のどーでもいいところで 指がもつれる
すこし指がほぐれたので
クレメンティのソナチネOp.36 No.6
https://youtu.be/SrcFwrw3co4
母が大好きな曲
ご近所受けに
乙女の祈り エリーゼのために
とチャラチャラ 弾いて
ベートーベン 熱情ソナタ 第三楽章
https://youtu.be/1yCiFZvjfuU
ずいぶん若いころのマウリツィオ・ポリーニの演奏で
ショパンの Op.64 幻想即興曲
https://youtu.be/jD4gCH9Azms
シメは
ショパン エチュード Op.25の12 大海
https://youtu.be/5M2PO4f5Y7k 同じくポリーニの演奏で
最初 これを聴いたときは度肝を抜かれた
ポリーニ 速すぎる・・・
でも 学生のころ なんとか 大海のエチュードを発表会で披露できるほど上達できた
いま 弾いてみると 指が回りきらずに 辛い
でもなんかスッキリした
毎週1回は弾いてみるかな っと