2020年02月10日

桃田の手術は必要だったのか





バドミントンの桃田選手が マレーシアで受けた、交通外傷 眼窩底骨折の手術を受けたようだ


2020年1月に遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれて負傷したバドミントン男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗選手(25)

右目の眼窩底骨折と診断され、8日に手術を受け

所属先のNTT東日本が発表した 全治まで約3カ月を要する見通し2020年3月中旬の全英オープンは取りやめる との報道だ


だが この眼窩底骨折 いわゆるBlow Out Fracture 手術しても しなくても 複視の改善には効果が見込めないことでも有名な手術なのだ

この手術 形成外科 つまり 美容外科の範疇にある


眼窩 つまり 眼球を包埋する 紙様の薄い骨に包まれた空間

ここに 外部から眼球に高い圧がかかると 眼窩壁の骨折を起こし 骨折片に 眼球を動かす外眼筋が引っかかり トラクションを起こすと

特に上方視すると左右の眼球の上転に角度の差が出て 複視が出る

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大型バスの運転手などには 致命的な外傷となる

手術は 金属片や 腸骨片で骨折した部位を穴埋め



形成外科医にとっての自己満なオペ

手術のかわりに 寝そべって 天上に振り子を結んで設置 自身の真上で振り子を動かし 眼球の運動でそれを追う訓練を続けても けっこう効果がある



ジョニが主治医だったトラック運転手も 眼窩底骨折しながら 観血的な処置は全くせずに この保存的治療だけで快方に向かった


桃田が 手術を受けたが ジョニ的には 振り子を利用した治療だけでも 充分 複視はかなり改善したような気はする


下直筋や下斜筋の腫脹が引いただけでも かなりの眼球運動への改善となりうるだろうから


posted by 美容外科医ジョニー Plastic Surgeon Johnny at 18:44| フランクフルト ☔| Comment(0) | 医学・生理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月11日

ゾフルーザさっぱり売れず




さぞかし 製造・販売の塩野義製薬は真っ青だろう

昨日の友人との忘年会 大手チェーンの調剤薬局勤務の薬剤師がいたのだが・・・


新薬 ゾフルーザがさっぱり出ないらしい

やはり ニュースで話題になった、 ゾフルーザ耐性のインフルエンザ・ウイルスの出現 が相当のインパクトになったようだ


しかもゾフルーザは 薬剤耐性のインフルエンザを作り出しやすい ということまで判明


今現在 インフルでの処方 最多はイナビル それから だいぶ少なくなって タミフル  となるようだ




posted by 美容外科医ジョニー Plastic Surgeon Johnny at 12:49| フランクフルト | Comment(0) | 医学・生理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月08日

グリペックR


きょうの午後 豊胸手術のカウンセリングにジョニのもとを訪ねてきたのは 25歳保育士

透き通るような白い肌 貧血気味の顔色 大きな目 身長は162cm

まあまあの容姿 きちんとメークし 盛ったら 美人さんだろう


彼女の乳房の 正面 側面の撮像を終えて 診察室へと呼び込まれた

BカップからEカップへサイズアップの希望だ


まず ジョニから患者さんへ訊くこと


いままで大きな病気をしたことはないか 投薬でのアレルギーはなかったか

通常は どーでもいいルーティンの質問なのだが 今回は違った


彼女は 『CML でした』 と ぼそっと話す

素人が 業界の略語を用いるのは珍しい

これ 慢性骨髄性白血病のこと

現在は完治という

完治というのは 5年以上再発していない ということだろう

彼女のエピソードを聞いて ジョニの亡き友 同級生の男性Tさんを思い出した


彼は 彼女と同じCML 慢性骨髄性白血病 で 亡くなっている


同じゴルフ部仲間でもあり いかにも垢抜けた、シティボーイだった

彼が慢性骨髄性白血病を発症、慢性期だったのが大学4年のとき


それから4年で還らぬ人になってしまった

2003年まで もし彼が慢性期で生存できていたら 彼が生還できた確率は80%以上だったろう


それほど 2003年、分子標的薬 グリペックRの登場はそれまでの血液腫瘍の常識を根底から覆す、新薬だった

タレントの吉井怜もこの病気から生還


病気はちょっと違うけど渡辺謙 もAML急性骨髄性白血病を1989年に発症するも 現在は完治

医学の進歩は恐ろしいほどだ


いつの時代に生まれたか で いまは寿命がぜんぜん違ってくる

ずいぶん不公平だな って思う




(引用)




グリベック(一般名イマチ二ブ)は、抗がん剤で分子標的治療薬の一つ
日本では2003年に登場

GISTで細胞の増殖に関与するチロシンキナーゼ(KITなど)という分子が異常に活性化、グリベック*は、このGIST細胞の増殖を促しているところを抑える作用がある

GISTで初めての内科的治療に使う分子標的治療薬として、しました。当初、腫瘍が進行していて手術ができない患者さんや、手術で腫瘍を完全に摘出した後に、GISTが再発した患者さんに腫瘍の成長を抑えるためにグリベックが服用されてきた

今では手術で腫瘍を完全に摘出した後に、再発のリスクが高いと予測される(高リスク)患者さんにも補助的にグリベックが使用される
http://www.glivec.jp/glivecnavi/glivec/molecule.html


2002年4月から2006年4月の間にCML489人が登録されました
観察期間7年の長期成績としては、累積奏効率は細胞遺伝学的完全奏効98%、分子遺伝学的大奏効87%が得られ、7年生存率は93%と欧米の大規模試験と同等以上の成績

https://www.jalsg.jp/treatment-results/chronic-myelogenous.html
posted by 美容外科医ジョニー Plastic Surgeon Johnny at 17:13| フランクフルト | Comment(2) | 医学・生理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする