2013年10月08日

色覚異常者への特訓




小学校での全児童への色覚検査が廃止されてから10年経った

最近では、カメラレンズを向ければ、色覚異常のタイプ別に、どんな色合いの景色になるのかその場で観せてくれる、スマホのアプリまで登場した

だが職種や企業、大学によっては採用試験、入学試験の際に、今だに厳しい色覚検査が課せられている

その割に色覚異常が原因の、深刻な事故の報告を聞いたことはない

代わりに、自身になんら落ち度がないのに将来の夢を断念しなければならない学生が後を絶たない


ジョニーは今までに数多くの色覚異常の十代、二十代の患者を診て、相談に乗ってきた

色覚が他の人と違って見えるのも個性のうち

その色合いを楽しめば良い

そう思っている

そうは言うものの



実は今までに二人、石原式検査表の答えを暗記させたことがある

ひとりは自衛隊の志願者

筆記試験に合格し、あとは色覚検査にパスできれば正式採用


後の一人は大手の鉄道会社の志望者


二人とも、色覚検査の数日前に何度かジョニーの勤務していたクリニックに通わせた


一回数時間ずつ、色覚検査表の答えを暗記させたのだ

最後はジョニーみずから試験をして正答できるのを確認した

果たして、特訓の成果はどうだったのか?

二人とも報告に来なかったでわからない


だが

今でも悪いことをした という思いはない

人助けをした との高揚感もない


健康診断に合格した後で、色覚異常と仕事の内容を摺り合わせ、その仕事を続けるかどうか、自分で判断すれば良いことだ


その前に、将来の希望を画一的に諦めさせるのは酷だ


森 林太郎( 森鴎外)は年齢を2歳多く偽り、現在の東京帝大医学部予科に入学

大相撲 舞の海は新弟子検査で、頭頂部にシリコンを注入し、身長の規定をクリアした

この二人の後々の活躍は言うまでもない












posted by 美容外科医ジョニー Plastic Surgeon Johnny at 14:18| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 医学・生理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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