2013年08月27日
日本企業「脱中国」くっきり、ミャンマーへ ベトナムヘ 草木もなびく
上期ASEAN投資、対中国の2倍超
日本貿易振興機構(ジェトロ)が2013年8月8日発表した「世界貿易投資報告」によると、
2013年上期(1〜6月)の日本企業の対外直接投資額は、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けが前年同期比55.4%増の102億ドル(約9800億円)で過去最高を記録、対中国向けの2倍超に膨らんだ
生産拠点の「脱中国」が鮮明に
昨秋以降の日中関係の悪化や人件費の高騰を背景に、中国向け直接投資は31.1%減の49億ドルまで落ち込んだ
ジェトロの現地調査では、ASEANのうち、上期の日本による対外直接投資が1位だったインドネシアは、自動車メーカーの新工場建設や拡張ラッシュに伴い、部品や素材メーカーの進出が加速
上期投資額で2位のベトナムは、現地の日系事務機器メーカーの生産台数が中国を上回った
財務省の国際収支統計によると、2011年の日本の対ASEN直接投資額は約1兆5490億円と前年比でほぼ倍となり、中国向け(約1兆円)を上回った。タイ、シンガポールなど、ASEAN主要国向けの投資が過去最高を更新
輸出でも中国の存在感なし
日本の2月の中国向け輸出で顕著となっており、前年同月比16.0%減の8414億円。一方、ASEAN向けは8428億円で、7年半ぶりに中国を抜いた
高額な中国の人件費ミャンマーの6倍
中国の安価な労働力だが、製造業の1人当たり賃金はこの5年ほどで倍近くに跳ね上がり、かつて「世界の工場」ともてはやされた進出メリットは薄れている
日本貿易振興機構(ジェトロ)の2012年調査ではミャンマーでの賃金(製造業)は月平均1人当たり約92ドル(約7300円)で、中国の6分の1
すでにクボタ、兼松などが進出しており、国際物流の阪急阪神エクスプレス(大阪市)はアパレルや工業製品の輸送需要を見込み、7月に現地法人を設立するようだ
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