2012年02月21日
グレン・グールドを聴く
久しぶりにグールドを聴く
彼の生前のことはなにも知らない
ただ、グールド狂の内科教授がいて、彼の研究室にはグールドの白黒ポスターがやたらに多かったので、興味を持った
変人奇人、カナダに生まれ演奏活動も途中でやめちゃったらしい
1982年に50歳で病没 墓石にはバッハのゴルトベルク変奏曲の一節の楽譜が刻まれている
CDを聴くと 彼の唸り声、椅子のギシギシいう軋み まで演奏に混ざってくる
だが このBeethoven Tempest Sonata mvt. 3は そうしたアーティファクトがなく、やや速い弾き方ではあるが、まろやかな丸い音の粒が手に取るように伝わってくる
あの苦虫を食いつぶした渋面のベートーベンから、こんな珠玉の小品ができるなんてね
ジョニーはこの曲が好き
このテンペストを演奏するグールドは誇張のない、自分に正直な心をそのまま吐露しているかのようだ
彼には教会での懺悔に似た行為だったのかもしれない
彼の心はちょっと乾いていたのかな とも受け取れそうだ
目をつぶって耳を傾けると アシュケナージの音に重なるときがあり、はっとする
ダイナミックなのに情緒的
抑制的なのにきれいで澄み切った音出し
この彼の音は 確かにバッハに合っていそうだ
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この曲大好きです。
それにしても早回し並みの演奏ですね!
でもやっぱすばらしいわ〜
グールド演奏のバッハは一時期毎晩聴いてました(^-^)
最近はアルゲリッチの演奏をよく聴いています。(バッハに限らず)
先生はアルゲリッチはどう思われます?