きょうの報道各社のニュースによると 新型インフルエンザ Influenza A(H1N1)の海外製造2700万人分のワクチンの輸入が始まった とのこと
普通は この手のワクチン 厚労省の使用認可まで1年以上かけて じっくり臨床治験を経てから使用開始となる
今回の短期間での厚労省の審査で はたして安全性に問題はないのだろうか
わたしたち臨床医としては 過去にミドリ十字の非加熱の血友病用血液製剤での苦い記憶がある
アメリカなどで採集した血液を原料にして製造した血液凝固第8因子の製剤は 薬害エイズ患者を生み出し いまだに多数の患者が抗エイズ薬を手放せないでいる
確かに 慎重すぎて今年の冬までに認可が下りなければ意味をなさないのはわかっているのだが・・・
わたしなら 職場の院長からの指示があっても 接種を受けないだろうな
内科の当直のバイトで 百人単位で インフルエンザ患者と接触していて充分 ウイルスに暴露してるからたぶん感染して免疫を獲得している気かする
海外製造のワクチンの接種での 予知できない副作用のほうが インフルエンザに罹患するより深刻な臨床症状がでる可能性も充分ありうる
そもそも ワクチンの接種を受けていても その効果はせいぜい60%前後の有効率
今回の海外製造ワクチンでの事故に対しては 製造メーカーに替って 国が補償の主体になるというが そこまでして 新型インフルエンザの予防接種を希望する人がいるのだろうか
今年の冬 39℃の発熱が12時間続いたら 内科受診してタミフル処方してもらう
それが いちばん安全だろう
2009年10月07日
この記事へのトラックバック
予防注射信者多いですよ。私は呼吸器に疾患を持ちますが、ピリン禁忌もあり、主治医は予防注射をさせません。で、タミフルも投与してもらえません。因みに、タミフル副作用の事故を避けるために、自身の子息には投与しないそうです。ただ慎重なのかも知れないけど、それを聞くと、いかに報道(タミフルと因果関係無い)が眉唾か…。